カトマンズ〜朝

ネパール・カトマンズ〜バックパッカー一人旅の旅行記と旅情報

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2006/2/22
朝、宿の近くのチャイ屋でノンシュガーのチャイとドーナツの朝飯を食った。なにやら人が集まっているので、のぞくと蛇使いがいた。欧米夫妻が、首に蛇を巻いて撮影している。

「蛇巻くか?」といわれたが、正月シンガポールで巻いたので、もういらんな〜!とりあえず写真を撮る。

蛇のショーが終わると、一座は欧米夫妻に当然金を請求した。相場は無いようで、取れるだけ取るらしい。正解だ!取れ!ボレ!

「お前も金払えよ」
写真を1枚撮っただけなのに、金を請求された。
「1枚取っただけや!払う必要は無い!」

宿に戻り、同じフロアのシャワー室に行った。ちょうど入れ違いに出てきた人が、洗面用具や下着が入った袋を見て「そのHISの袋、かなり使い込んでますね(笑)」、と言ったので笑えた。今回航空券は梅田のアクロスで手配したのだが、なんかHISの袋がたまっていたので持って来てしまったのだ!ビニール袋は旅の最初から使用していて、擦り切れてボロボロだった。

シャワーを終えて屋上で一服していると隣の部屋の青年が起きてきた。
「おはようございます」
彼はカトマンズに滞在して5日ほどだという。フツーに旅慣れて見えたが、今回が初めての海外旅行で、初めての一人旅だった。

スワヤンブナート〜市内が一望できる丘の寺

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歩いて郊外のスワヤンブナートに行く。宿の繁華街の反対側は、観光客向けではない店が並び、地元の雰囲気だ。排気ガスの中、橋を渡って、寺を目指す。けっこう思ったより距離はあった。

丘の階段を登る。(右画像)そこにあった寺院を見学。スワヤンブナートはまだ先である。郊外の丘からは、カトマンズの街がよく見える。灰色に曇って、いかに交通量が多く、排気ガスも多いかがよくわかる。

郊外を歩くのは気持ちが良い。マイナーな商店やアイス屋とかも面白い。

ひたすらまっすぐ歩く。近づくと土産屋やカメラのフィルムののれんが見えてきた。(下左:ふもと、右:階段の途中から見た寺)

寺へ続く階段のふもとに、サドゥーらしい人がいた。額に点をつけてお布施をもらうらしい。本物のサドゥーでは無いはずだ。写真を撮ることをためらってしまう神々しい本物のサドゥーを見たし、インドで「本物のサドゥーは金をくれとはいわないよ」と教えられた。まあ、これはこれでアリやと思うし、点をつけてもらって喜ぶ観光客もおるしな〜

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両脇に仏像や土産屋、お墓みたいなのが並ぶ階段を登る。凶暴そうなサルがいる。ここで食い物は持たないほうがよさそうだ。これらのサルはかなり人間に慣れすぎとゆーか、危険そうに見えた。上に登ると、入り口でチケを買う。

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ストゥーパはでかかった。目が独特だ。周りに祠(上中央)や念仏を唱える人が回す道具が囲む。祠にサルが侵入して、お供え物を食っていた。写真を撮ろうと近寄ると、威嚇された。怖え〜!

敷地内にはたくさんの小さいお寺や像、土産物屋があった。残念だったのは、寺の一つの屋内が落書きだらけだったことだ。壁一面落書きだらけだった。落書きのために、マジックやチョークを持参してくるのか?(下右の寺)世界中どこにいっても、寺院仏閣教会歴史的建築物公共物…落書きはどこにでも見られる。しっかし、寺とかに落書きできる人間の心理が理解できんな。手が腐るかなんかなるやろ、絶対。

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この丘の見所はストゥーパだけではない。そこから向こうの寺院まで続く階段にから、仏教の飾りみたいな紙の紐が貼られている。写真を見せた友達に「祭りか?」と聞かれた。下右:奥の寺院でテレビのドラマのロケがあった。

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戻ると、入り口付近の寺院でお参りをした。仏陀なので、賽銭を入れて祈りを捧げた。
この寺院は中まで見学ができた。下右:お坊さんたちがお経を唱えている。

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上左:ストゥーパから見たカトマンズの街。排気ガスがすげ〜中央の地面は学校のグラウンドらしい。上右:ふもとの寺内部。信者がお経を唱えながらこれを回す。かなりでかい。

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上左:帰り道、ネパール料理の食堂で食ったダルバート(ネパールの定食)。20Rs。あっさりベジタリアン定食。

カトマンズ〜土産を買う

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市内で土産を探しに行く。昨日帰り道で色々みたが、ぱっとしたもんは無かったな〜。隣の部屋の人に教えてもらった水が安いスーパーでなんか探すか。

もし紅茶を買うなら、土産物屋よりここのスーパーの方が、同じものが安く売っているので、ここで買うべきである。値段もついているし、レジはコンピューターである。こうして比べると、ポカラの物品が割高なことがわかる。とりあえず友達に袋に入った紅茶を買う。紅茶は美味かったらしい。

歩き方に、土産にカレンダーがいいとか書いてあったことを思い出し、昨日覗いた和紙の店へ。負けてくれた!手頃な大きさのカレンダーを購入。これは女の子に非常に喜ばれた!

和紙にスタンプで押したみたいなイラストが描いてある。3つとも表紙は異なるが中身は同じ。1つ30Rs。上右:昨日購入したお香

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左:カレンダーの店で購入した、薄い木の板のポストカードを自分用に。5Rs。神様らしい。右:帰りのドンムアン空港内で購入したラープのプリッツ。115バーツ。

市内のこのエリアは観光客向けの店がびっしり並んでいるが、そんなに買い物をしている人を見ないのだ。儲かっているのか?これらの店はやっていけているのか?とみんなで言ってしまうくらいに、客がいないのだ。時期が2月やから?

ダルバール広場まで来てしまったので、座って一服していると、いかにも怪しそうな人が寄ってきた。
「キミは、日本人ですね?」
「そうですが?」
「日本語の勉強を…」
眼鏡のオッサンに見えるが実はTraveler-Sより若いんやろう、と思う小太りの若者。疲れたので、
「すまんな〜疲れているんですよ、頼むから消えてくれませんか?」
「すいません」

衣料やら他に欲しいものは無いな…フラフラ歩いても、あるもんはどこも同じ。そんなもんやな、土産屋は。今日は最後の晩餐なので、何を食うか宿で予定を立てねば!

宿の近くのネット屋にスカイプがあったのでびびった。スカイプのあるネット屋を見たのは初めてだ。

カトマンズ〜仕事を辞めて旅に出た若者と、勿体無いことをして後悔した晩飯

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宿の屋上でタバコを吸っていると、隣の部屋の人が来た。
「今日は、ヒンズー教のお寺に行ってきましたよ」
私はネパールでほとんど蚊に刺されなかったのだが、彼は蚊に刺されたので、インドで購入した虫除けクリームを譲った。
「明日帰るから」
「ありがとうございます!」
食い物の話で盛り上がり、一緒に夕食に行くことにした。

右:ネパールのタバコ。左はフィルター無しのカンピー(缶入りピース)系。まずい。今でも数本家にある。タバコ切れたときの非常用。右は美味かった!変なクセが無く、マルボロレベル!中央はマッチ。昔、ライターよりマッチでタバコつけたほうが美味い説があったが、そうかもしれん。マッチを使い出したらマッチの良さがわかった。

歩き方に載っているモモ専門店「ニュー・エヴェレスト・モモ・センター」へ。ここはメニューが無い。モモ一筋、モモだけの店なのだ。店内は回転率が良く、満席に近くて、食ったらすぐに出なければいけないようだ。

席につくと何も言ってないのに子供がコーラを持ってきた。「え?注文してないですよ?」子供の間違いだったようで、そのまま再び栓をして冷蔵庫に入れた。

できたてのモモはうまかった。ソースが美味い!1皿10個くらいだが満腹にはならなかったので、2軒目へ。歩き方を参考に相談する。

宿の近くのレストランに決めた。そこは2階で、入り口が分りにくかった。広い店内には客がいない。

「ここ、大丈夫なんですかね〜?客がいませんよ…」
「とりあえず、メニュー見るか」
メニューは、歩き方に書いてあるより高い気がした。特に食べたいもんも無いし、夕食時で人気の無い店内の雰囲気は…
「これなら、同じもんチベット食堂の方が安く食べれるな〜出るか!チベット行こう!」
「え?座ったのに出るんですかい?」

そしてチベット食堂に落ち着いた。チョウメンとラーメン、ビールに野菜のコロッケ、焼肉を頼んだ。野菜のコロッケはうまかった。ビールに良く合う!焼肉のタレもうめ〜わ!

彼〜田中君は、会社を辞めて旅に出た26歳だった。なんでも会社の都合で、部署が埼玉のかなり田舎に移動することになり、嫌やったので辞めたのだった。20代、30代の人は全員辞めて、残ったのは年配の人だけだという。

「だって、イキナリ知り合いのいない埼玉の田舎なんて、行きたくないですよ(笑)」
「そうやな、今さら別のところにイキナリ行けっていわれても、困るな」

仕事の話や、自分が年末リストラにあって急に旅に出たこと、アパートはそのままにしてあること、帰ったらどうするかなど、身の上話?や、ネパールの女性が美人やとか、売人が多いとか、すぐ観光地でガイドが金くれというとか、クマリを見て嬉しかったとかを話した。

「初めての海外で、ネパールって珍しいな?タイとかならわかるけど(笑)」
「前から、なんかネパール行きたかったんですよ。でも正直ネパール1ヶ月はしんどいかな、とか思ってきた…」
「インド近いし、行けば?ポカラ行ったら、日本人多いから情報とか手に入るし」
「カトマンも飽きたし、明日でもポカラのバスチケット買おうと思って」
「一回旅したら、絶対また行きたくなるよ、これから」
「そうですか?」
田中君が、嬉しそうに答えたのが印象に残っている。

食事の量は多かった。モモを食い、ビールを飲み、どんぶり大量の2人前のチョウメンを平らげた、しかし、これ以上は無理だった。野菜のコロッケと焼肉、ラーメンが残ってしまった。

「…食えると、思ったけど」
「モモ、具が肉だったから、腹にたまるんすよ…」
「麺をたのまんと、おかずとライス1皿にすればよかったな」
「そうですね…」

食物を残してしまうことに、私たちはとても罪悪感を感じた。愚かだった。コロッケは紙に包んで持ち帰れるが、肉と麺は無理だ。

「なんか、本当に勿体無いことしてしまったな…」

カトマンズの夜の街は、バンコクくらいに明るかった。スーパーで水やタバコを買った。宿のドアがまた開かなかったので、スタッフにたのんで開けてもらった。こうして、暴飲暴食を尽くして後悔した夕食は終わった。

カトマンズ→バンコク→帰国〜再会した大阪のおっちゃんは旅人人生27年

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2006/2/23
今日の13時の便でバンコク経由で帰国する。朝、屋上で一服していると、田中君が来た。
「今日帰るんですよね?」

彼も同じタイ航空で、リコンファームのことが不安らしかったが、タイ航空はリコンファームは必要ないし、今まで3回利用したが、しなくてもいけたと教えたら安心したようだ。

そして、インド・バナーラス→ネパール・スノウリで親切にしてくれた貝塚のおっちゃんが来た。彼はこのルートを20回以上行き来している。

「あ、おはようございます!」「ああ、あんた大阪の人やったね、今日帰んの?」

何がきっかけで話が年齢の始まったかわすれたが、おっちゃんは51前だった。
「え?マジで?40くらいにしか見えん…」
「今髪染めてないから、白髪見えるけど、染めたらもっと若く見えるよ〜35歳で通るよ(笑)」
その言葉は本当だった。黒に染めたらそれくらいに見える。一体このおっちゃんは何者やろう?スノウリで確か、カトマンで1ヶ月滞在してカジノ行きまくるとかゆうとったが…

聞くと27年間海外にいて、時々ニューヨーク、ロスで仕事をし、現在の拠点はネパールだという。
「仕事?色々ですよ。路上ミュージシャンから、土産物屋とか・・・ボクは遊び人やからねえ〜(笑)ゆっくりやったらいいんよ、ストレスが一番良くない」
不思議な人だった。いろんな人に出会ってきたが、これが本当の、本物の、自分が憧れる旅人人生なんやろう。

「あの人のリュックの中身、見てみたいですね」
「いいな〜あんな風に、生きてえな〜」
「そうですね〜」

帰国後田中君からメールが来て、ポカラ近郊の村で1週間ホームステイしたらしかった。

バンダが心配やったけど、無事に帰国できてよかった。ネパールは、天気のいいシーズンに再度行って、チベットまで足を延ばしたいと思う。

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