ポカラ→カトマンズ〜バンダの不安
2006/2/21
朝チェックアウトして、歩いて空港に行った。マイナーな航空会社(コスミックエアーの便変更不可能の一番安いチケ)やったので、念のため早めに出発した。ポカラの空港は小さかった。時間があるので、二階のカフェのテラスで朝飯。空港は全世界、高いのは共通だ。他に時間が潰せる場所が無い…一番安い卵サンドと紅茶。空港の滑走路が見渡せる。昨日情報を教えてもろた人から、天気が悪かったら飛行機が飛ばないと聞いていたので、今の天気に少し不安になった。完全な晴天ではない。微妙やな〜
1階に行って、念のためコスミックエアーのカウンターに行く。他のカウンターにはスタッフがおるが、このカウンターだけ人気が無い。本当にこの飛行機は出るのか?格安すぎるチケ(50$。他の人は70$で購入した)やしな…
人が来て、「チェックインはまだですよ、ベンチで待っていてください」といわれた。
ベンチで待っていると、バラーナス→スノウリ、ポカラで一緒のバスで来た女の子グループの一人がやって来た。昨日、飯のあと宿に戻るとき、カルキゲストハウスに宿泊している彼女と偶然道で出会ったのだが、可哀相なことに、祖母が急死したから、日本に帰らなくてはいけなくなったのだ。旅の期間はまだ残っていたのだが。彼女はかなり泣いたようで、昨日はすっげーかわいそうやった。
「本当、こんなことになるなんて思わなかったです…」
私たちは同じ飛行機だった。
待ち時間に、バンダが心配や、と言うと、彼女はバンダを知らなかった。自分も最近知ったけどな…
「バンダって何?」「ストとかで交通が麻痺したりするらしいわ。最悪空港から歩いて街までいかなかんらしい。昨日詳しい人に聞いてんけど。行ってみな分らんな。多分大丈夫やろ(笑)」
そして少し遅れて飛行機は出発した。機内で飴のサービスがあった。
「ねえ、見て!」「あ!ヒマラヤ!」窓から、曇っていてポカラからは見えなかったヒマラヤ山脈がくっきりと見えた。飛行機にしてよかったな〜と思った。
カトマンズ〜カトマンズはジャパニナイズド!飯はサイコー!
カトマンズに到着。彼女がメールで予約してあったホーリーゲストハウスのオーナーが迎えに来ていた。宿を決めていなかったので、便乗して一緒に行った。オーナーは日本語が堪能で、良い人そうだった。どうやら、バンダは無いようだ。よかったな。
ホーリーゲストハウスはカトマンでは有名な日本人宿だ。最上階のシングル・バストイレ無し2ドルだった。
隣の人はバス・トイレ付で4ドルだった。自分の部屋は、ベランダがあるのだが、ベランダのドアが完全に閉まらなく、常に4cmの隙間があいていたので、ヤモリが侵入してきた。(右画像)ドアの立て付けがかなり悪く、鍵を自分で開けることが困難で(閉めるのは簡単)、コツをつかめんアホは、4階から階段でわざわざ下におりてスタッフに開けてもらわねばいけなかった。2ドルと格安で、部屋に他に不備は無かったので許せたが。
宿はタメルの中で、両替屋や食堂、スーパーなど必要なもんなんでもまわりにあるので、便利だった。スタッフも親切そうで、宿泊客も日本人ばっかなので、話し相手もできた。次の日にバラーラスからネパール国境越えでみんなの世話をしてくれた大阪・貝塚のおっちゃんにも会った。
早速食事に行く。歩くと、カトマンズに氾濫する日本語の多さに驚いた。海外でここまで日本語の看板が多い地域は初めてだった。しかも上手いし!
とりあえず、カトマンズで有名な「桃太郎」に行った。
ネパールの「食」にホレたので、豪華に「カニチャーハンセット」や!日本では食えんぞ〜(笑)!中途半端な時間なので、客はいない。内装は普通の日本の居酒屋か食堂だ。TVは衛星放送でもないのか?ネパールの日本の番組だ。NHKか。真面目なネパールの学生さんが日本の文化に触れ合って勉強する系の。
…マジ?うっめ〜え!!こんな美味いチャーハンを食ったのは、いつ以来だろう?京橋の王将に匹敵する美味さ…つけもの、味噌汁付で170Rs。
ネパールの日本食は世界一って、みんなが絶賛するはずや。ヘタな日本の食堂より全然美味いよ!
ダルバール広場〜寺がいっぱい並ぶ広場
飯に感動して、有名な観光地ダルバール広場へ歩く。カトマンズの町は空気が悪い。排気ガスがすげえし、交通量も多い。
ダルバート広場にはたくさんのお寺がある。ここに来たもう一つの目的は生き神様「クマリ」を拝むことだった。世界遺産かなんかでクマリのことを見て、是非この目で聖なる生きた存在を死ぬ前に一度拝みたいと思ったのだ。 チケット売り場の人がクマリは4時に見れる、と教えてくれた。
site officeでチケ有効期間延長のスタンプをもらった。オフィスの前には市場が並び、仏像や骨董品を売っていた。
チケット購入の際にパンフをもらえるので、読みながら寺院を見学した。この広場は中心で、通過する人も多いのでにぎわっていた。
クマリを拝むまでに時間があるので、近くのバザール、インドラ・チョークに行った。
インドラ・チョーク〜地元の商店街
人通りが多い。いろんな生活に必要な品物を売っている。最初は布屋、服屋、次に金物屋、雑貨屋と、地元の商店街の雰囲気だ。セト・マチェンドラナート寺院の周りにお香屋の屋台がたくさんあったので、「ヒマラヤ」をイメージした香りのお香を購入。選んでいると、物乞いの子供が服の裾を引っ張った。手を差し出す。
「コラ!シッシッ!」店主が怒ったので子供は逃げた。
大通りをそれて路地に入ると、色とりどりのビーズが並ぶ問屋街があった。女性のアクセサリーになるのだ。鮮やかなビーズは、漆黒の髪の美しいネパール女性に似合う。
店先では職人がビーズ作りの実演販売をしている。ビーズに興味は無いが、これだけどこでもビーズだらけやと、なんかすげーと感動させられた。
クマリの館〜生き神様クマリはアイドル系美少女やった!
そろそろ時間なので待望のクマリを拝みに行く!
クマリの館に着くと、韓国人観光客のグループがいた。なんか妙に日本語の上手いガイドのバッジをつけた地元の青年がいて、クマリの写真は撮ってはいかんけど、建物の写真は撮っていいよ、と言ったので撮影した、
クマリの館内部は先生名彫刻が施され、真ん中に井戸があった。
「この扉はなんとかです(忘れた)」青年が説明する。彼は学生で、大学で日本語を勉強中だという。こうしてガイドのアルバイトをしているのだと。
「日本語で、コレはなんていうんですか?」
英語とノートに描いた図で、確か、たんすのひき出しのことを聞かれたような記憶がある…
「ヒキダシ」
「クマリは、何歳で〜どーの〜」クマリの説明を受ける。「もうすぐ出てきますよ」
そして、謁見の瞬間が来た。使用人が、うやうやしく窓を開けた。
クマリは、想像とは違っていた。メイクを施し、整った顔立ちの正統派美少女だったが、慣れたように満面の笑顔で、嬉しそうにみんなに手を振った。
なんかこう、世界遺産のイメージでは、近寄りがたい、なんか独特の「選ばれた運命の聖女」というかんじがしたが、あれは番組の演出だったのだろうか?と思えるくらい、重々しい雰囲気ではなかった。
天界から下界に手を振るのではなく、そう、アイドルやコンパニオンのイベントのノリのように感じた。「みんな、来てくれてありがとー!クマリでーす!」明るい、フツーのキレイな女の子、だった。
クマリを見れたことで私は満足した。さて、フラフラして飲みに行くかな…
「5ドルでお寺を案内しますよ?」さっきの若者だった。
「え?」
「この近くにヒンズー教のお寺があるんですよ、カーマスートラのお寺なんです。そこを案内しますよ!所要時間は約40分です」
「エッ?かあますーとらの寺だと?!」
彼は、私がカーマスートラに興味を示したことを見逃さなかった。
「一人で行ったら何も分らないけど、私が色々説明しますよ!5ドルで!」
「その寺は、多分さっき行った。Noやな」
「私は学生で、ガイドをして学費を稼いでいるんですよ」
「行かんよ、サヨナラ!」
ネパール、インドよりしつこくないとは聞いていたが、けっこーしつこい?と思ったが。カトマンだけか?
土産物屋を物色しながら、人気のチベット食堂「ラサ」に行った。ここは安い、ボリュームたっぷり、ウマイ!オススメやね!
地元民にも日本人にも人気で、飯時は人がいっぱいだ。濃い味、激辛大好きな自分にとって味付けは薄目に感じたので、コショウと唐辛子を振りまくる!
宿からこの店までの道に「セブンイレブン」があった。とはいっても、日本のセブンイレブンではない、ローカルのセブンイレブンだ(笑)最初は本物かと思った。勝手に地元の人がセブンイレブンの看板をうまいこと作成して掲げただけ。
ある意味この看板は目立ったので、いい道しるべになった、他の人に聞いてもみんな最初は本物やと思ったらしい。
右:ラサのチベット風ラーメンとビーフ・モモ、スープ付
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