バックパッカー一人旅〜海外旅行記と旅情報

ハルガダ〜客引き合戦過熱中!オッサンのコントに爆笑!

6/12早朝7時、紅海沿岸の街ハルガダに行く為、バスターミナルへ行った。ベンチに座っていると、イッサラームマンドゥー氏がやって来た。「おはよう!ハルガダに行くんだろう?」
「何で知ってるん?」
「昨夜韓国人の友達から聞いたよ」
マンドゥー氏は彼の友達が経営するハルガダのサンシャイン・ハウスを勧めてきた。「私の友達のハッサンが経営してるんだ。割安で宿泊できるよ」
私は現地で宿を決めるつもりだったので断った。彼はすぐにでも携帯で予約しそうな勢いで同じ事を何度も繰り返した。私にサンシャイン・ホテルの予約をさせる為、こんな早朝にバスターミナルに来たのならすごいと思った。
そこに宿泊する気は無かったし、マンドゥーのいいなりになるのがイヤだったが、あまりにもしつこいので一応承諾しておいた。
彼は同じバスを待つオーストラリア人カップルとその友人3人組にも声を掛け、サンシャインを予約させた。
バスが来るとマンドゥーは笑顔で私達を見送った。
エアコンバスはキレイで快適だった。すでに見慣れた岩と砂ばかりの風景が続いた。

ハルガダバスターミナルに着くと、客引きが一気に私達目掛けて突進してきた。数人が私を取り囲み、リュックを掴み、腕を引っ張り、ヤパーニー争奪戦が始まった。一人のオッサンが「マンドゥーからキミの事聞いているよ、迎えに来たんだ」と言った。サンシャインのオーナー、ハッサンだった。
「オッサン、ハッサンか?」「そうだ」
私は他に確認したい宿があるので今サンシャインには行かない、と主張した。すると「私もハッサンだ」と別の人が言った。ハッサンが二人いた。
「あんたもハッサンか?!オッサン、本当にあんたハッサンか?」
ハッサン”はエジプシャンによくある名で、ここに何人いても不思議では無いのだが、オッサン達が面白すぎたのでからかってみた。
サンシャインのハッサンは焦った表情で「私はハッサンだ、マンドゥーの友達だよ。彼ら(オーストラリア人)もウチに泊まるんだよ」と必死で説明。
客引きの一人が「こいつはハッサンだと嘘をついてるよ!」
他のオッサンたちもで「(日本語で)ココノホテル、アヤシイ、アブナイ、アブナイ!」「フレンド、うちは日本人に人気だぜ!」「コイツウソツキ!」「コイツの宿より安くするよ!」
とうとう客引き同士互いの悪口を言い始めた。
オッサン達のコントのようないがみ合いがあまりにも滑稽だったので、私は大声で笑った。エジプシャンは感情をモロに出すし、表現がオーバーなのでしょっちゅう私は彼らに笑わされた。とうとう警察が来て、客引きを追い払った。サンシャインのハッサンがまだ誘うので、後から行くと嘘を付き、歩き方掲載のサーラ・ダイバーズに向かった。
サーラ・ダイバーズに行くんだろ?案内するよ」
シー・ウエイブスの客引きが付いてきた。
「その後ウチの宿も見てくれよ」
断ってもずっと付いてくるので、好きにさせておいた。

サーラ・ダイバーズの看板が見えた。呼び鈴を鳴らすと、アブドゥー氏が出てきた。コーラをご馳走になりダイビングメニュー・料金を確認、説明を受けた。ダイビングする人は宿泊無料で、日本人のインストラクターもいるのでここに決めた。
外で待っているシーウエイブスの客引きにここにする、と手を振った。

ハルガダ・紅海〜紺碧の海でダイブ!

エジプト・ハルガダ【紅海】エジプト・ハルガダ【紅海】


エジプト・ハルガダ【紅海】6/13まず体験ダイビングをすることにした。インストラクターは九州出身のタケシ氏チャリブルガリアから中東横断エジプトまで来た元パッカーだ。ハルガダはボートダイブなので、荷物を車に積んで港に行った。港から海を覗くと、色とりどりの魚が見えた。今までに見たことの無い透明度だ。
クルーザーに乗るのはリッチな気分だった。同じクルーザーにはロシア人の家族連れがいた。潜るポイント、器具の使用方法の説明を受けた。
海のど真ん中に大きな珊瑚礁があり、そこにクルーザーは停泊した。いよいよ、初ダイブである。
タケシ氏に先導され水中世界に飛び込んだ。宝石のような珊瑚、きらきら光る魚の大群、鮮やかな熱帯魚、ダイバー達の泡、今までTVでしか見たことの無い光景が、目の前に広がった。
あっという間だった。帰りにはイルカも見られた。前からスキューバダイビングに興味はあった。紅海の美しさに感動した私はハルガダでオープンウォーターライセンスを所得することに決めた。

6/14〜6/16の3日間でCカードライセンスを取った。ハルガダは開発中のリゾート地で、ロシアやドイツからの観光客が多いので、市内にはロシア語の看板が多い。中心街はエジあっという間だった。帰りにはイルカも見られた。前からスキューバダイビングに興味はあった。紅海の美しさに感動した私はハルガダでオープンウォーターライセンスを所得することに決めた。プトではないようだった。毎晩タケシ氏と飲みに行ったが、どの店も雰囲気が良く美味かった。中心地を外れたら大衆的な地元民が行く安食堂もあり、そこで食べたビーフの壺焼き(ビーフシチューに近い)は、エジプトで一番美味いと思った逸品だった。サーラ・ダイバーズのオーナー、トミエさんから聞いたが、ここには彼女の他にも4人の日本人女性が地元民と結婚して住んでいるのだそうだ。

6/17早速ファンダイブをする。昨夜から体験ダイブに来た日本人男性2人組も美しさに感動し、何故もっと早く紅海に来なかったんだろう、と悔やんでいた。彼らはモロッコ行き航空券を購入したので、明日カイロに行かねばならないのだと言う。この日もイルカを見ることができた。クルーザー近くまで寄ってきて、長い間周りをチョロチョロしていた。イルカを見ると、幸せな気分になった。
夜4人でレストラン・ジューク・ボックスで中華を食べ、ビールを飲んで旅の話で盛り上がった。彼らが美人の国に行きたがったので、チェコスロバキアを勧めた。

6/18ハルガダ最後のダイブ。海外青年協力隊員の保育所の先生2人とエジプシャンスタッフ、アブゥーも一緒だった。彼女達に日本の米で作ったオニギリをもらった。日本の味だった。米の形が懐かしかった。
本当に紅海は美しかった。珊瑚に隠れるウツボを覗くと、巨大なエイが頭上を舞い、小魚の大群、珊瑚の花畑の間を、私は夢中で泳いだ。
夜、海沿いのバーでタケシ氏と乾杯。宿に戻り、別れの握手をして彼は夜行バスでカイロに向かった。

バックパッカー一人旅エジプト旅情報ハルガダ・サーラ・ダイバーズ…歩き方に掲載。日本人女性が経営。
エアコンバス:ルクソール→ハルガダ25LE(荷物預け料金別)

ダハブ〜シナイ山で日の出参拝

2004/6/19
フェリーでシャルム・イッシェーフに行きそこからミニバスでダハブ
海沿いの小さな街全部がリゾート施設で、若者グループが多く、欧州からの家族連れが多い。
ハルガダとは全然雰囲気が違った。セブンヘブンホテルのハットに決める。
セブンヘブンには一緒にフルーカくだりをした韓国グループも宿泊していた。
一番安いハット。ファン付。藁ぶきで風通しは良いが、水と扇風機が無かったら死ぬ。

エジプト・ダハブ【シナイ山の夜明け】2004/6/20
シナイ山登山。夜中に出発、懐中電灯を持っていなかったので足元が危なかった。真っ暗な中かなりしんどいが、星空がとても美しい。でもかなりハードだった。山頂で夜明けを待った。さすがに寒い。有料毛布レンタルがあったが、我慢して岩の上で丸まって寝ようと努力した。
やっと眠れそうになった頃、近くの人に起こされた。サンライズだ。岩山が薔薇色に染まった。私は無宗教なので、見た目の美しさしか感じることができなかったが、クリスチャンの人はモーゼの十戒シナイ山の夜明けをもっと違う意味で感じるのだろう。
帰りは降りなので楽であった。よくこんな岩山を登ったなと思った。昼間に登頂したら日射病確実である。ふもとの教会を見学して戻った。

ダハブ〜神秘の海でダイブ!

2004/6/21
今日もドルフィン・カフェに行った。ジュースを飲んでいるとマスターが話し掛けてきた。
「ダハブはいいだろ?」
「そうやね、のんびり出来て、寛げるよ」
「ここはたくさん日本人がいるよ。キミもスキューバ・ダイビングのインストラクターになって、ここに住んだら?」
私は未だにここで日本人と出会っていなかった。夜、宿でアスワンからフルーカで一緒にルクソールまで行った韓国人グループと再会した。私がハルガダに居る間、彼らはオアシスと砂漠ツアーに参加したのだった。
セブン・ヘブンには韓国人インストラクターがいるので、彼らもCカード所得の最中だった。現在日本人インストラクターが不在なので、初心者ダイバーの私はここのダイブを諦めて明日ヨルダン行きを決めた。

2004/6/22
朝フロントにチェックアウトに行くと、日本人青年が挨拶してきた。彼の名はヤスさん。現在の日本人インストラクターの代行でセブンヘブンに勤務しているのだという。彼に出会った事で私は予定を変更し、ダハブで4ダイブすることにした。
「ダハブに来て潜らなかったら絶対後悔しますよ!」
ヤッサン(と私は呼んだ)は東京出身の34歳。前は設計関係の仕事をしていて、今年ダハブに来て住み始めたのだった。凄く礼儀正しくて、他人への気遣いが出来る人だった。

早速、午後からダイブ。ビーチエントリーだ。私のパディはカナダ人男性でカイロの大学の先生だった。
まだまだ慣れないので、重いタンクを背負って沖に出るまでが難しい。ダハブの海は、紅海とはまた違う美しさだった。ヤッサンは4回のダイブで、ダハブで有名な場所をアレンジしてくれた。
夜、彼とブッダ・カフェに行った。何故今日まで私が出会わなかったのかが不思議なくらい、そこにはたくさん日本人がいた。日本人宿の雰囲気とはまた違う空気である。

2004/6/23
今日はダイブは休み。一人でシュノーケリングする。一歩海入ると珊瑚の世界だった。ビーチのカフェメニューに飽きたので、街の食堂でhalfチキンセットを食う。ここら辺の土産屋もかなりしつこい。エジプトには希少な、値段を明記してある正直屋を発見した。

2004/6/24
あなごの大群生息地で有名な、イール・ガーデン、珊瑚の庭園アイランドで潜る。イール・ガーデンは白い砂から、たくさんのアナゴが生えていた。不思議な光景だった。

2004/6/25
キャニオンブルーホールで、ラストダイブ。本来なら初心者のオープンウォーターライセンスの私が気軽に行ける場所では無いらしかったが、ヤッサンの計らいで、タダで他のダイバーたちの車に便乗出来たのだった。
ここで私は、神秘的な光景を2回も目撃することが出来た。まず、ブルーホールで巨大なナポレオンフィッシュに遭遇した。ヤッサンの指差す方向を見ると、何か大きな物体がこちらに近づいて来た。美しいエメラルドグリーンに輝き、水面から差し込む光とダイバーたちの出す泡の中をゆっくりと泳ぎ、岩の割れ目に消えていった。その瞬間は、ここが海の中であることを忘れさせた。未知との遭遇だった。
その後のキャニオンでは、海亀にも出会うことが出来た。周りに何も見えず、360度紺色の背景に、大きな海亀のシルエットが浮かんでいた。
ヤッサンによると、ここまで近くでナポレオンや海亀に出会うのは非常に珍しいことだそう。最後のダイブでこのような光景を目撃できて、本当に運が良かったと思った。

夜、リー君と昨夜のイラクでの韓国人殺害事件について話した。明日私はヨルダンに行くので、正直不安もあった。中東の観光地は安全であるが、気をつけようと思った。

ダハブはこじゃれたリゾート地だった。美味しいレストランも多く、開放的で、エジプトでは無いような雰囲気だった。

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